〜崩れた城〜
ガラスだと分かったのは崩れる刹那
崩す気も崩れる気さえもなかったのに
あっけなくそれは落ちた
崩したのは幸せのカケラ
あんなにキレイに彩られていた外の世界も
今は誰かの影のように鈍色に私の瞳に映ってやまない
息苦しいのはしきりに降る酸の雨のせい
しっかりと眼を見開こうとすればするほどに視界は揺らぐ
そして私は深淵の闇に染まった海に引きずり込まれていく
私のガラスの城
もう一粒さえ残ってはいない残骸
あるのはパンドラの箱の底で眠る宝だけ
抱きかかえ胸の中で守る光
崩れ去ってもなおこびりつく笑顔の残像
求めるは救いの刻印
暖かな灯火
|
from 柏秦透心 ずいぶん前に書いていたモノです。
詩なんだかなんなんだか得体の知れないモノになってます。
2004/×月/×日