季紗「はじめまして、現代女子高生・間坂季紗です。こちらはエアドノール国ミューラン号宙艇長、グラン・アズール」
グラン「宜しく」
季紗「えー、私たちは、この“サナンドムーン”と同じ世界を舞台に冒険を繰り広げています。なぜか同じ世界のよしみでストーリー諸々の説明に出させられました」
グラン「俺たちの住む世界は、その実に九割の平地が常に濃い霧で覆われています。そのためエアドノールをはじめとする各国は国土を高い山の上にもっているんだ」
季紗「驚きなのは交通手段。なんと空飛ぶ船なの！　それでエアドノールからずっとずっと西に行くと、シアトロっていう国があるんです」
グラン「“サナンドムーン”は、そのシアトロ公国での物語です」
季紗「シアトロの中にヤルトという土地があって、そこの領主のお嬢様・ビランと、従兄のロカが主人公。ビランは外見には似合わない結構な男まさりな性格で、ロカはいつもそんなビランの側に付き従ってるの」
グラン「従兄だがわけあって、ロカはビランの従者なんだ。ビランの家、ダーウォール家での立場としても下男と変わりはない」
季紗「そこが問題なんだよね……はあ〜切ない」
グラン「まあシアトロにも色々あるらしいし、国柄というものもあるからな」
季紗「緑の野原がきれいなんだよね。エアドノールなんてちょっと横向くと雪の積もった岩肌だもん」
グラン「あれが普通だからな」
季紗「私たちは冒険の途中で寄るんだよね、シアトロ」
グラン「ああ」
季紗「今度は平穏無事に行って帰ってできるといいんだけど」
グラン「シアトロは平地があることでなにかとキナ臭いからな、気を付けないと」
季紗「ホント、嫌な予感が絶えないわ、私」

季紗「ということで、長々関係ない私たちがご紹介しましたっ、“サナンドムーン”。全編シリアスを作者が目標にしていますが、足りない腕で頑張って描く、切なく苦しくナミダありのラブストーリーなはずです！」
グラン「ところで俺たちはどうなるんだ？」
季紗「え……それは作者に聞いて欲しいな。というか私も聞きたい」
グラン「とりあえずエアドノールからの初出航は出来そうだが」
季紗「“エア・ウィング”っていう仮題がついてて、作者の中では“空の海と大地”ってシリーズ名があるらしいし……」
グラン「ウィルみたいに気の長い話しだな」
季紗「ねー。それでは、物語の世界でお会いしましょう♪」

前へ 次へ