『式師戦記 真夜伝』ラジオwith式真

 
 第一回 式真とは@
 

「ラジオwith、式真ー!!」


「真夜でーっす!」
「咲です! 二人で『式真』を少し解説しちゃおうというコーナーです!」

「時は現代日本。電子ネットワークが根付いて久しく、温暖化問題とか騒がれている世の中だけど、実はそこかしこに普通の人間には見えにくい“影”というものが存在するの」
「妖怪や幽霊とはまた違うけれど、人にとって害悪である存在。それを倒すのが」
「私たち式師ってわけ」
「真夜の一式、それに二式・三式・四式・五式、この五つの家は同じ“式”という文字を共有しています」
「その昔、私たちのご先祖が、影の源を封じて以来、五つの式の家の者は“式師”と名乗って影との戦いを続けてるんだけど、それが大変なんだよねぇ〜……」

「影と戦っているのは式師だけじゃないでしょ? 同じく影を倒す力を持つ家が他に五つ。“奉”という文字を共有し“守師”と名乗って、式師をサポートする立場に位置付けられている、六奉・七奉・八奉・九奉・十奉────そして忘れて貰っては困るのが私、三枝咲が務める祓い師!」
「私たち式師や守師は、影を倒すと“兇”というものがついちゃうんだ。兇っていうのは、まあ一種の病気の種みたいなものかな。いっぱい溜まっちゃうと死んじゃうことだってありうるような」
「そこで、三枝・川間・佐伯。この祓い師御三家と呼ばれる三つの血筋を汲み祓いの術が使える人間、祓い師。私の他には、玲祈くんの所の暁哉さんと鎮破さんの所の辰朗さんなんかも同じ祓い師なの」
「咲は私専属の祓い師なんだ。一対一でしかも極親しい方がより祓い安いっていうんで、小さい頃から一式で一緒に住んでるってわけ」
「大親友よね。あ、暁哉さんと辰朗さんは、二人とも御三家川間の人で近い親戚同士なのよね」
「私のちっちゃい頃からの監視役……もとい世話役をしてる佐伯も、母方が御三家の佐伯一族なんだよね。力はからっきしだけど」
「だって佐伯さんは元々祓い師として育ってないもの。だいたい佐伯さんが祓い師やってたら私はいらないじゃない?」
「あっ、それ困る!」
「あったり前じゃない。真夜の相方は私なんだから」
「今日は妙につっかかるなぁ……ヒステリー? カルシウム足りないとか」
「何か言った?」
「な、なんにも……。というわけで、私はいろいろな助けを受けながら日々得体の知れない影と戦っているってわけです」
「あら、助けられてるって自覚あったんだ」
「一応ね。咲ちゃん愛してる〜、もうすっごく感謝してるからさぁ──」
「何」
「いいです……」

「さて、現代退魔ファンタジー『式師戦記 真夜伝』、これからの展開を」
「おっ楽しみにー!」


 
 

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